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せいぎのみかた

第4章 ケンヤの正義

天下り組織だか何だか知らないけど、パチンコ店ばかりを甘やかさなければ他県から人が来てウイルスを撒き散らすこともなかった。

コロナになっても構わないと嬉々として他県からやってきて密を作るヤツら、自粛警察だか何だか知らないけど弱者を追い詰めて自殺にまで追い込んだヤツら・・みんなただの人殺しの化け物じゃないか。

失われた命の重さを真剣に考えたことがあるのか。

警察も行政もこの街を、人を守るつもりなんてさらさらないから、オレが命を重く受けとめ、オレがこの街も人も守るんだ。

声を大にしたケンヤの魂の叫びに耳が痛い、心が痛い警察、役人、市民はいたが、世の中は全く変わらなかった。

いつしか人々はケンヤのように歪んだ正義、暴走した正義に憑りつかれて魔女狩り、自粛警察、マスク警察が横行して弱者をいたぶり傷つけていった。

他県からパチンコをやりにやって来てウイルスを撒き散らすヤツらも後を絶たなかった。

警察は街を守るという本来の使命を見失って、自粛の街でめ卑怯な交通取締で点数を稼ぎ、天下り組織への交付金を守るために必死に躍起になっていた。

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