
邪恋の爪痕と片恋の彼
第1章 笑えない話し…
「///お、俺は――――…」
「今日で…野田先輩への気持ちは吹っ切れましたか?」
――――吹っ切れ…たか?
そう言われ…俺は――――……泣いた。
「どうだろう…」
入社したときから…好きだったんだ…
そう、簡単には忘れられない…。
「ずるい人だなぁ…ここで泣くなんて」
真壁は俺の涙を指ですくい…再び唇を重ねた。
「――――俺が…忘れさせますよ…境井さん」
その日――――…
俺は初めて…
男に――――――――体を許した。
真壁は…俺が…男が初めてって事を……驚きながら――――…抱いた。
酔っていた……
それだけでは無いが……
俺は…失恋の記憶を真壁を使って上書きした――――。
真壁を………利用した。
最悪な1日は――――…最悪な酔いと思考と打算で…
幕を閉じた。
