
邪恋の爪痕と片恋の彼
第11章 思春期物語
~真壁side~
なんとなく…
なんとなくだが――――…予想はしていた。
まっ、祖父さんから聞いていたから予想が出来たってだけだけど…。
境井さんの勃起不全…
俺自信も経験した…なんとも言えない――――出口の見えないトンネル経験ってやつだ…。
「さっ、温かいうちに食べちゃいましょ
?」
食卓に座り、出来立てのナポリタンを目の前に…俺はこれから自分自身の“暗いトンネル時代”を告白するわけたが…
境井さんに引かれたら……凹むどころじゃないかもしれない。
しかし、
今が――――…境井さんに取っては…
分岐点なのかもしれない。
「俺は――――…14歳の時に……その、勃起不全ってやつ?経験したんですけど…///思春期と反抗期と自己嫌悪の三重苦…で、中2の俺は不全ループに突入したんです」
互いにフォークに手をかけるも、俺が話し始めると、境井さんも聞くのに集中してか手が止まる…。
