
邪恋の爪痕と片恋の彼
第11章 思春期物語
人より――――…性に対して鈍かった…
憧れが強くて…恋愛が追い付いて来なかった。
女子に告白されたこともあったが…「好き」の意味が分からなかった。
憧れのヒーローも”好き“
尊敬出来る先輩も”好き“
足の早い彼も羨ましくて”好き“
俺の頭は”好き“でいっぱいだったのに…
女子からの”好き“には理解ができなかった。
小6の時――――…俺の中でダントツの”憧れの好き“の男子が女子と付き合っているのと噂が流れた。
その噂を聞いてからモヤモヤは俺の中で塊を作り……
根を張った。
その根は俺の心臓を絡めて大きくなっていくみたいだった――――…
痛くて…
苦しくて…
その男子と付き合っている女子が――――…憎かった。
そして、心臓を締め付ける根は…時々俺の下半身を刺激しはじめた。
