
邪恋の爪痕と片恋の彼
第12章 観賞会とキス
「――――あぁ…///なんか…いいですよね…あの場面――――キス…しなくなります」
真壁は俺の頭を撫でた。
――――キス…したくなる…
偶然にも…
俺も――――そう、思った。
「///お…俺も――――思った…なんでだろうな?」
「――――結局…一番は“君”だよって…言いたかったんじゃないですか?」
抱き合いながら…さっきまで見ていたゲイビデオの感想を言い合うって……
なんともシュールな状態だが…この姿勢はなんだかしっくり来ていた。
「///境井さん――――…キス…しましょうか?」
――――ビック!?
「――――……」
どうしたらいいから…真壁の胸の中で悩む。
「む、無理なら――――…別に…」
「無理――――じゃない…///俺も…キス…したい…から…」
俺は――――素直になってみた…
あの映像で股間は反応しなかったが…
キスはしたくなった――――…
胸がキュンっとなる――――…啄むような…キス…を…
俺は真壁の胸から顔を離すと…ゆっくり…顔を上げた――――…。
「///――――境井さん…やっぱり…エロ綺麗な顔を…してる…」
「そ、それは――――誉めてるのか?」
――――クスッ
俺たちは…
数ヶ月ぶりに――――唇を重ねた。
