
邪恋の爪痕と片恋の彼
第1章 笑えない話し…
「は?引き出物の…俺ももらったから――――要らないですよ…。それに、中身見ました?今時、新郎新婦のイニシャル入りのペアグラスって……」
「――――最悪…」
「マジで最悪ですよね?」
俺は玄関で引き出物の袋を隅に置くと――――…更にうずくまる…
「境井さん――――ここで寝たら…風邪引きますよ…ほら、ベッドまで行きましょ?」
――――ベッド…そうだな…もう…今日は泣きながら眠ろう…
俺は靴を脱ぐと…寝室に向かおうと立ち上がる――――…が、酔っぱらいのフラフラな足はもつれ…倒れそうになる!
「あっ!もう――――境井さん…大丈夫ですか?寝室――――そっち?ほら、捕まって」
