
邪恋の爪痕と片恋の彼
第1章 笑えない話し…
「悪い――――…」
俺は肩を支えられながら奥の寝室に連れていってもらうことにした。
「ゲロ…臭くないか?」
「ゲロ――――…あぁ…お酒を吐いただけですよね?何も食べないで飲み続けるから…スーツとか汚れてないので…上手に吐きましたね、偉いです」
――――…くそ、バカにして…こいつ…ちょいちょい…先輩の俺をバカにしすぎじゃないか?
「――――それに、ちゃんと洗面所でうがいしてるの見ましたよ?酔ってゲロした癖に…几帳面と言うか…こんな時まで貴方は――――って思いました」
「――――は?こんな…時?」
寝室に入り――――俺をベッドに寝かせる真壁が…俺を…見下ろす。
