
邪恋の爪痕と片恋の彼
第4章 日常訓練
「とりあえず、このテーマは固まっていますが…内装やインテリアは…まだまだで…細かく決まったら連絡します」
「はい、とりあえず――――Web告知やポスターの原案がきまったら、確認してもらうので連絡します」
御船は、柔らかい笑顔のわりに建築に対して熱量が多いらしく…展示用のモデルハウスにただならぬ入れこみだった。
「///今回、一人で2件手掛けるのは初めてで緊張していますが――――…よろしくお願いいたします」
「こちらこそ、いいギャラリーにしましょう」
俺たちは御船と固く握手をすると、展示企画課を後にした。
「――――と、だいたい…最初はこんな感じだが…分かったか?」
「はい、御船さんの家に対する熱に圧倒されました」
「ハハハ…」
俺も思った――――、しかしいい仕事をしてくれそうだ!
