
邪恋の爪痕と片恋の彼
第4章 日常訓練
「マネージャーさんに予定を聞いておきます」
真壁はさっとスマホを取り出すと早速、連絡を取る。
しかし、真壁は――――…電話姿も…様になるなぁ…
廊下を通る女子社員がチラチラと真壁を見ては嬉しそうにしている。
――――こんなのが彼氏だと…逆に疲れないか?君たち…
俺は、そんなモテモテな人間と付き合いたいと思ったことがなかったから…
客観的に、真壁を見てしまう。
「――――…」
何やら、話がまとまったらしく真壁はスマホを耳から外した。
「――――ミス赤羽…今、日本にいるそうなので、直接会って話をしたいとの…ことでした」
「///えっ、ミス赤羽――――日本にいるの?うわ…会いたい!」
と、本音が漏れ慌てて口を閉じる!
「プッ…境井さんって意外にミーハーだったんですね」
「――――…ち、違う…から」
訂正はしたが…まったく説得力ない…。
――――カッコ悪い…なぁ…俺。
