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ブラコンですが、なにか?

第3章 Kazunari's lonely day

【おまけの智にぃside】


部屋のドアを開けると、翔と雅紀と潤も部屋から出てきた。

「トイレ?」

俺の質問に3人は首を横に振る。

「智にぃは?」

「いや、それは……」

翔の質問に言葉を濁す。


3人がトイレでなければ部屋を出た目的はだぶん俺と同じだろう。


「和也の部屋でしょ?」

潤はズバッと言うよね。


「まぁ……な」

「智にぃ抜け駆けじゃん」

「いや、雅紀もだろ?」

「翔にぃだって……おい潤、待てっ!」

その言葉に振り返ると、潤が和也の部屋の前に立っていた。


「おい、ここは長男の俺が……」

グイッと肩を引っ張って潤を押し退ける。


「こんな時だけ長男ぶるなよ」

翔が俺の肩を引っ張って押し退けた。


「翔にぃはさっき和也に会ったでしょ?」

雅紀が翔の肩を引っ張って押し退けた。


「みんな可愛い弟に譲ってよ」

潤が雅紀の肩を引っ張って押し退けた。


「「「可愛いのは和也だ」」」」


こんな事やってたらキリがない。


「和也に……決めてもらうか」

「いいねぇ」

「さんせーい」

「異議なし」

俺の提案にみんなが賛同した。


コンコン…


ノックをしても反応が無くて、俺たちは顔を見合わせる。

ゆっくりとドアを開けると、暗い部屋から聞こえる小さな吐息。

「寝てる……みたいだな」

俺たちは足音を立てないように、ベッドへと近づき間接照明をつけた。

「可愛い寝顔だな」

翔が優しく髪を撫でる。

「襲っちゃいたい」

「バカっ!」

ペチンと潤が雅紀の頭を叩いた。

「イテッ!叩かなくてもいいじゃん!」

「「静かにしろ」」

「「にぃたちも」」


「ぅ…ん」


和也がモゾモゾと動いたけど、すぐに規則正しい吐息が聞こえた。


「おやすみ……和也」

俺はチュッと和也の頬にキスした。


3人も和也の頬にキスを落としていった。


「戻り……ますか」

俺たちは静かに和也の部屋を出て、自分達の部屋に戻った。



「「「「どうすっかな」」」」

反応してた自分のモノを見つめていた事まで一緒だったとは誰も知る由は無かった。

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