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ブラコンですが、なにか?

第9章 Be loved by Jun①

「おはよう」

朝から聞くことのない爽やかな挨拶に俺は手を止めた。

「えっ?どうしたの?」

潤は不思議そうに俺たちを見つめながら椅子に座る。

「和也、ご飯ちょうだい」

いつもならまだ寝ている時間だから、潤の前に朝食は並んでいない。

「あっ、ごめんごめん。すぐに準備するね」

お味噌汁を温めながらご飯をよそっていると、先に済ませた翔にぃが徐に立ち上がる。

そして潤のそばまでいくと額に手を当てた。

「熱は……ないな」

「あるわけねーじゃん!」

ペシッと翔にぃの手を払い除けた。

「おはよーって……潤、どうした?」

慌てて駆け寄って潤の肩を掴む雅にぃ。

「はぁ?何もないけど」

ちょっとイラっとしたのか、雅にぃを睨み上げている。

「おかしいじゃん、潤が早起きするなんて!」

「そうだろ?絶対にありえない」

珍しく翔にぃと意見が一致している雅にぃ。

「何だよ!早起きくらい珍しくないだろ」

「「いやいや、ないから」」

首を大きく横に振って全否定する2人。

「まぁまぁ、落ち着いて」

これ以上やり合うと喧嘩になりそうなので、出来上がった朝食を潤の前に並べる。

「食べよ」

俺も椅子に座って手を合わせる。

「「いただきます」」

俺たちは一緒に朝食を食べ進める。


確かに翔にぃや雅にぃの言う通り、潤が早起きするなって滅多にない。


ましてや今は夏休み。

潤は俺が起こすまで寝ている。


部活の無い日はほっておいたら、昼過ぎまで寝ていることだってある。



ただ、数日だけは早く起きる事がある。



あ、そっか。

今日は……



「潤、誕生日おめでとう」

最後に起きてきた智にぃがポリポリと頭を掻きながら祝った。

「「あー」」

早起きに翔にぃと雅にぃは納得の声を上げた。

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