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ブラコンですが、なにか?

第11章 Be loved by Sho①

「早く、動きなさーい!」

「「「「は~い」」」」

和也に一喝された俺たちは、しょんぼりしながらそれぞれ動き出した。


もっと触れたい。

それが俺らの本音だけど、機嫌が悪くなれば俺たちにとっては死活問題。


実際そこまで和也も怒ってないんだけど、ちゃんとやる事はやらなきゃね?


俺は重い足取りで部屋に向かった。


「はぁ……マジ、どうすっかな」

部屋の散らかりぶりに、思わず心の声が漏れた。


どうやったらここまでモノが散乱するんだ?


って、考えても綺麗にはならない。

取りあえず足元から……と手に取ったのは、半年前のプロジェクトの資料。


半年前って……

自分の溜め息に部屋の空気が重くなる。


手あたり次第、書類をチェックし分別していく。


あっ、これ……


ふと、手に取ったのは3か月前の俺にとっては大きなプロジェクトの資料。

会社にとっては小さいけど、俺が初めて任された仕事で、至る所にメモが付け加えてある。


あの時は『頑張らなきゃ』って必死だった。

張り切り過ぎて周りが見えず、徹夜の日々が続いてた。

その結果、体調を崩して熱を出した。


でも俺は、休まず仕事に没頭し続けた。


そんな俺を止めてくれたのは和也だった。

『お願いだから休んて』って、目に涙を浮かべながら懇願されてた。


その時、気が付いたんだ。

ずっと心配させてたんだって……


それからは無理せず、徹夜も最小限に抑えた。


そしてプロジェクトは成功。

家に大急ぎで帰って和也に報告すると、『良かったね』って自分の事の様に喜んでくれた。


その日は言わずもがな、めちゃくちゃに和也を可愛がった。

これでもかって程、和也を補充した。


あ、思い出しただけでも……ヤバい。


「何やってんの」

地を這うような低い声に、俺の頭から可愛い和也は吹っ飛んでいった。

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