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もう一度、君に会えたら

第1章 再会

手をつないだまま、その建物に入る。
自動ドアをくぐり、パネルの前に立つ。

「ここって…」

ようやく気づいたセンパイが、僕に不安な視線を送る。

「大丈夫。歌を歌うだけです」

僕は目についた部屋番号のスイッチを押した。

「だって……」

「こんなところで立ち往生してたら、誰かに見られますよ?」

そして、サッと開いたエレベーターに
ぐいっと彼女を引っぱりこんだ。

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