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もう一度、君に会えたら

第1章 再会

ほかに、センパイの声を聞けるところ。。
僕が、センパイと過ごせる、ところ。。
センパイと。。

今日で最後かもしれないのなら。。

「センパイ…。
僕を信用してついてきてもらえませんか?
費用は僕が出します。
誓って変なことはしませんから」

きょん、としたセンパイは、クスクスと笑う。

「吾郎ちゃん。
それ、誘拐犯人のセリフみたいよ?」

「"お嬢ちゃん、お金あげるからついておいで~。おじちゃんは、イイ人だから~"って?」

「そうそう!
で、どこに行くの?」

「着いたらわかりますよ…」

僕の気持ちを知らないセンパイは、のこのこついてきてくれる。
誰に対しても無警戒なのか、僕だからなのか…。

彼女の笑顔に
チクッと、胸がきしむ。

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