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もう一度、君に会えたら

第3章 取引

自分に暗示をかけた僕は
センパイに向きなおる。

「センパイ、、この時間、
普段は何をされてるんですか?」

「最近は、これ。アクセサリー作り。
これはね、カーネリアンっていう石なの」

そう言われて驚いた。
センパイのアクセサリーはチェックしていたけど
彼氏からのプレゼントだと思って話題にしなかったのに。

「これ、センパイが作ったんですか?
すごいですね!よく見せてください」

透明と乳白色とオレンジの粒でできたブレスレット。
とっても可愛い。
とっても似あってる。

「石のバランスを考えて、テグスに通して
最後に、この金属をつけるのよ」

「細かっ!…なんか、難しそうですね」

「そんなこと、ないない!
やる気になったら1時間足らずでできるよ。

カーネリアンは、前向きな行動力とか、活力を与えてくれる石らしいの」

「へぇ。。いいですね。
あの、僕にも作ってもらえませんか?
センパイと同じ石で、おそろいのがほしいです」

「これ?
…吾郎ちゃん、ますます可愛くなっちゃうわよ?」

と、言いながら僕の腕に
自分のブレスレットをあわせて首をかしげた。

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