テキストサイズ

もう一度、君に会えたら

第5章 浴室

火がついたように、僕はトイレに駆けこむ。

どこ?どこに飛んだ?

焦りながら、トイレ中を見まわして
ペーパーを折りたたんで、床を拭く。

そんな僕の背後から、彼女の心配そうな声。

「吾郎くん、、どうしたの?」

僕は顔をあわせられずに
必死に拭いて、それこそ必死に

ごしごしとこすって

はあっはあ、と肩で息をして

「ごめん」と、謝った。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ