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もう一度、君に会えたら

第1章 再会

階段をおりて、進んだ先は人だかりで
ガヤガヤしていた。

「なにかあったのかな?」

立ちどまって見あげると
電光掲示板に『運転見あわせ中』の文字。

周囲のざわつきから判断するに、僕らの乗りこもうとする路線は、強風にて運行できずだとか。

冬にはよく山から吹きおろす風で、
ダイヤが乱れるこの路線
だけれど、この季節としてはめずらしかった。

「えー?気がつかなかったね」

「ここはまだ穏やかですからね」

のんきな僕たちだけど、これはわかった。

電車が復旧されたとしても、この混雑。
最悪は終電近くまで、すし詰め状態だと。

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