ここから始まる物語
第11章 幸せの終わり、不幸の始まり。
レナは、城であったことを全部、クリシーに語りました。ピスティが知らない女に声をかけていたこと、そればかりか恋文まで渡していたこと、それからピスティと喧嘩をして、思わず城を飛び出してきてしまったことなどなど・・・・・・。
クリシーは一切口を挟まず、レナの話を、頷きながらみんな聞いてくれました。
「なるほど、なるほど。大変なことがあったんですなあ」
しみじみとした声で、クリシーはレナに共感を示してくれました。
それがなんだか嬉しくて、鼻の奥につんとした痛みが走ります。
「ところでレナさまは、これからどうなさるおつもりですか。どちらに行かれるのですか」
それが、今はいちばんの困りごとです。行く宛がないのです。それを告げると、
「なるほど、なるほど」
クリシーはまた頷きました。
「では、私の教会へおいでください。私は少なからずピスティさまとお話することができますから、なんとか仲を取り持ちましょう」
「本当ですか」
「もちろんですとも。さあ、こちらへ」
「ありがとうございます!」
レナは、クリシーに案内されながら、教会へ向かいました。これが罠であるとも知らずに・・・・・・。
※
クリシーは、レナが魔法使いであることを知っています。しかしレナは、僧侶が企みごとをしているなんて知りません。レナは、このあとどうなってしまうのでしょうか。
レナとピスティは、このまま離れ離れになってしまうのでしょうか。
クリシーは一切口を挟まず、レナの話を、頷きながらみんな聞いてくれました。
「なるほど、なるほど。大変なことがあったんですなあ」
しみじみとした声で、クリシーはレナに共感を示してくれました。
それがなんだか嬉しくて、鼻の奥につんとした痛みが走ります。
「ところでレナさまは、これからどうなさるおつもりですか。どちらに行かれるのですか」
それが、今はいちばんの困りごとです。行く宛がないのです。それを告げると、
「なるほど、なるほど」
クリシーはまた頷きました。
「では、私の教会へおいでください。私は少なからずピスティさまとお話することができますから、なんとか仲を取り持ちましょう」
「本当ですか」
「もちろんですとも。さあ、こちらへ」
「ありがとうございます!」
レナは、クリシーに案内されながら、教会へ向かいました。これが罠であるとも知らずに・・・・・・。
※
クリシーは、レナが魔法使いであることを知っています。しかしレナは、僧侶が企みごとをしているなんて知りません。レナは、このあとどうなってしまうのでしょうか。
レナとピスティは、このまま離れ離れになってしまうのでしょうか。