ここから始まる物語
第19章 金色の軍隊
痛みで目が覚めました。
「ここは!」
ピスティは身体を起こそうとしましたが、身体中が激しい痛みに襲われて、すぐにまた、仰向けに倒れてしまいました。
背中に触れたのは、柔らかい布団の感触。
どうやら、ピスティはベッドに寝ているようです。
そういえば、ここはどこなのでしょう。
痛みが治まってから目を動かしてあたりを見ると、まわりには白い壁と天井。城の中ではありませんが、居心地のいい場所でした。ただ、薬の臭いがつんと鼻をつきます。
「ピスティさま、無理なさってはなりませぬ」
いつからそこにいたのか、ベッドの脇からゲンが慌てた声で言いました。ゲンのそばには、フウも立っています。
「ピスティさまのお身体は、まだ怪我だらけ。下手に動いては、せっかく治りかけている傷が、また開いてしまいますぞ」
言われて気づきましたが、ピスティは服を着ていませんでした。服の代わりにピスティの身体を包んでいるのは、包帯でした。肩にも胸にも腹にも、包帯がぐるぐると巻きついています。
「ここは、どこなんだい」
「病院でございます」
「病院?」
「さよう。街の人びとのためにと、ピスティさまが願ってくださった病院です。それをレナさまが叶えてくださったおかげで、このようにみんな、療養することができておりまする」
ゲンは腕をのばして、部屋の中を見渡すようにうながしました。
見ると、大きな部屋の中にいくつものベッドがあって、怪我人たちが手当てを受けています。
「僕は、あれからどうなったんだろう」
ピスティの記憶は、途中からなくなっています。
「ここは!」
ピスティは身体を起こそうとしましたが、身体中が激しい痛みに襲われて、すぐにまた、仰向けに倒れてしまいました。
背中に触れたのは、柔らかい布団の感触。
どうやら、ピスティはベッドに寝ているようです。
そういえば、ここはどこなのでしょう。
痛みが治まってから目を動かしてあたりを見ると、まわりには白い壁と天井。城の中ではありませんが、居心地のいい場所でした。ただ、薬の臭いがつんと鼻をつきます。
「ピスティさま、無理なさってはなりませぬ」
いつからそこにいたのか、ベッドの脇からゲンが慌てた声で言いました。ゲンのそばには、フウも立っています。
「ピスティさまのお身体は、まだ怪我だらけ。下手に動いては、せっかく治りかけている傷が、また開いてしまいますぞ」
言われて気づきましたが、ピスティは服を着ていませんでした。服の代わりにピスティの身体を包んでいるのは、包帯でした。肩にも胸にも腹にも、包帯がぐるぐると巻きついています。
「ここは、どこなんだい」
「病院でございます」
「病院?」
「さよう。街の人びとのためにと、ピスティさまが願ってくださった病院です。それをレナさまが叶えてくださったおかげで、このようにみんな、療養することができておりまする」
ゲンは腕をのばして、部屋の中を見渡すようにうながしました。
見ると、大きな部屋の中にいくつものベッドがあって、怪我人たちが手当てを受けています。
「僕は、あれからどうなったんだろう」
ピスティの記憶は、途中からなくなっています。