テキストサイズ

ここから始まる物語

第21章 断章

「私だってエカタバガンの将軍です! その私を差し置いて、こんなよそから来た者に兵を預けるんですか! 私こそが、将軍にはふさわしい」

・・・小さな犬が吼えおるわ・・・

・・・老犬でございましょう・・・

・・・肝が小さいことに変わりはないな・・・

 皇帝たちの話し声に、アビナモスはその貧相な顔を真っ赤にしています。

・・・いいだろう。では将軍にはアビナモスを任ずる。フォビス、おまえにはアビナモスの補佐を命ずる・・・

「かしこまりました」
「仰せのままに」
 フォビスとアビナモスは、声を揃えました。

 ※

 エカタバガン帝国の脅威が、ふたたびアウィーコート王国に襲いかかろうとしています。
 フォビスは恨みを晴らすことができるのでしょうか。ピスティはアウィーコート王国を守りきることができるのでしょうか。
 不倶戴天の、そして最後の戦いが始まろうとしています。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ