
ここから始まる物語
第22章 最後の戦い
【作戦開始】
~エカタバガン陣営~
エカタバガン軍は、アウィーコートの城下街を包囲していました。
あとは攻め落とすだけです。しかし、いくら大軍とはいえ、なかなか街の中へ攻め込むことはできませんでした。
というのも、街は、高くて頑丈な塀に囲まれていたからです。
前に攻めてきた時は、巨大な鉄球を門にぶつけて破壊して、そこから攻め込んだのですが、今回はそれが通じなかったのです。門はすでに修復されており、しかも前よりも頑丈な造りになっているようです。
「まずは塀を突破しなくてはいけませんね」
とフォビスは言いました。
「そんなことは言われなくてもわかっている!」
アビナモスは顔を赤くしています。苛立っているのでしょう。
ここはエカタバガン軍の本陣です。
予定通り、城下街の西側に茂る森の中にテントを張りました。
テントの中にいるのは、フォビスとアビナモスだけです。
ふたりは、机の上に地図を広げて、どこから、どう攻めるべきなのかを考えている最中です。
偽物の本陣は、こことは反対側――つまり城下街の東側――に目立つように置いてあります。なので、この場所がすぐに見つかってしまうことはないでしょう。もし敵が近づいてきたとしても、テントの周りには見張りを置いているので心配ありません。
フォビスもアビナモスも、作戦を考えることに集中できます。
「鉄球で門が破れなかった以上、別の方法を考えるしかない。どうしたら塀を突破できるだろう」
アビナモスは、血走った目をフォビスに向けました。本陣の場所を相談された時と違って、フォビスを罪に陥れようなどと考えているようには見えません。本気で知恵を求めているようです。
ここは、フォビスとしても真剣に考えなければなりません。
~エカタバガン陣営~
エカタバガン軍は、アウィーコートの城下街を包囲していました。
あとは攻め落とすだけです。しかし、いくら大軍とはいえ、なかなか街の中へ攻め込むことはできませんでした。
というのも、街は、高くて頑丈な塀に囲まれていたからです。
前に攻めてきた時は、巨大な鉄球を門にぶつけて破壊して、そこから攻め込んだのですが、今回はそれが通じなかったのです。門はすでに修復されており、しかも前よりも頑丈な造りになっているようです。
「まずは塀を突破しなくてはいけませんね」
とフォビスは言いました。
「そんなことは言われなくてもわかっている!」
アビナモスは顔を赤くしています。苛立っているのでしょう。
ここはエカタバガン軍の本陣です。
予定通り、城下街の西側に茂る森の中にテントを張りました。
テントの中にいるのは、フォビスとアビナモスだけです。
ふたりは、机の上に地図を広げて、どこから、どう攻めるべきなのかを考えている最中です。
偽物の本陣は、こことは反対側――つまり城下街の東側――に目立つように置いてあります。なので、この場所がすぐに見つかってしまうことはないでしょう。もし敵が近づいてきたとしても、テントの周りには見張りを置いているので心配ありません。
フォビスもアビナモスも、作戦を考えることに集中できます。
「鉄球で門が破れなかった以上、別の方法を考えるしかない。どうしたら塀を突破できるだろう」
アビナモスは、血走った目をフォビスに向けました。本陣の場所を相談された時と違って、フォビスを罪に陥れようなどと考えているようには見えません。本気で知恵を求めているようです。
ここは、フォビスとしても真剣に考えなければなりません。
