無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

　身体は空気を欲しがっていますが、満足に息もできないありさまです。
　ピスティは気力だけで、倒れないように踏ん張っていました。
　そして、最後の最後に、意志の力だけで、剣を空に向かって突き上げ、そして叫んだのでした。
「われわれの勝利だ！　えい、えい――」
　それに続くように、みんながいっせいに叫びます。

「おおおおおおおおッ」

　その声は大地を揺らし、空気を震わせ、どこまでもどこまで響いていきました。

　こうして、ついに――ついに――ピスティは、エカタバガン軍を破ったのでした。