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❇️片暉の残照❇️

第8章 成祝の義とスノーフェアリー


「あっ、いえ――――…幼いときの…怪我で…傷があるので……眼帯を」


私は再び頭を下げる!



あの冷たい視線――――…怖い。


「幼少の傷――――…そうか…勿体ないのぉ…黄金色の髪は見事だが……傷者とは……しかし、片目だと……考えものじゃなぁ」



何が…考えものなのか分からないが…怖い――――…怖い…。



「ハジロ公爵様――――…その瞳は、我が領土の者には多いが…公爵様の親戚にコレジバ領の者がおりましたか?」



私の緑色の瞳って…コレジバ領に多い瞳の色なの?



私は再び恐る恐る顔を上げると、ジルベルト様の後ろにいた、リュークと言う黒服の男性に瞳を覗かれた!

その男性は茶色の強い金髪と濃い緑色の瞳をしていた。




「あっ――――…遠い親戚にはいるかと…私も何百年も前の家系の事は存じませんので」


「そう――――ですか…しかし、緑色の色が薄く…金と…銀が――――散りばめられたような……」


「なに?――――金と銀が混ざる瞳とな?」


さっきまで落胆していたジルベルト様が再び興味を持ったようにこちらに向く。


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