❇️片暉の残照❇️
第9章 城下町と嫉妬の炎
「ご苦労様――――後で、テイス様も見に行くから準備しててくれるとありがたい」
「かしこまりした」
データを見ながらリンデル所長は「ん~」と、考え込む。
「どうかされましたか?」
「いやいや、珍しいハーブですから…どのような効能があるか調べたいので…まず数を増やして見たかったのですが――――シュン様…見てください…やはり環境が会わないのか…根が弱いです」
リンデル所長はデータをシュン様に見せるとため息をつく。
「やはり――――…土でしょうか?しかし、ニホノから持ってきた土で育ててる“れっかじんぞ”も…元気がないですね…」
二人は眉間にシワを寄せると「ん~…」と更に考え込む。