❇️片暉の残照❇️
第10章 嫉妬の代償
――――…
「サンドラ様――――!見てください!」
テイスは笑顔で露店の店主にもらったサンドイッチをサンドラに見せた――――。
が、次の瞬間…怪しげな男が、横こからすごい勢いでテイスにぶつかり奇妙な動作をした!
サンドラとキロは一瞬の出来事に警戒をしたが、あまりの早さに事態を防ぐことが出来なかった!
そう――――一瞬の間に…
テイスの美しい黄金色の髪が…重力に負け――――…
彼女の足元に束になり落ちたのだった。
「お前――――!」
「テイス様ぁぁぁぁぁぁ!」
ニコルの叫び声――――!
と、同時にサンドラとキロはテイスにぶつかった男に向かい――――!取り押さえていた!
何が起こったのか理解できないテイスは、店主の驚く声に振り返り――――…下を見る。
そして、恐る恐る頭を撫で――――…髪の毛を触るも…肩からその先の手触りが無いことにまばたきが増える。
「テイス様――――!」