❇️片暉の残照❇️
第2章 ハジロ公爵邸
「テイス様――――お支度の準備をお手伝いいたします」
と、一人の女性が部屋に入ってきた!
「///え、支度?準備なら――――自分で…!」
私は慌てて、ワンピースと眼帯を身に付け女性に振り替える!
「初めまして、テイス様付きの女中を勤めさせていただきます、ニコルと申します。よろしくお願いいたします」
ニコルと言う女性は丁寧に頭を下げると、私をサロンチェアに座らせた。
「部屋メイクをいたしますので…そのままジッとしていてください」
ニコルは手際よく私の顔に薄いメイクを施し、髪も上手に乾かし…丁寧にセットしてくれた。
「左目の付近はメイクができませんでしたが、右目が大きく綺麗な薄緑色でしたので柔らかい色で仕上げてみました。髪も何て立派な金髪でしょう――――…長くてここまで艶々てコシがあると…ただのハーフアップでも華やかになりますね!」
鏡に映る眼帯の自分がどんどん別人にされていく感覚についていけない!