❇️片暉の残照❇️
第12章 お茶会と緊張の挨拶
「それで――――本日はどうされたのですか?」
社交界デビューが近づくにつれて…緊張しているのは確かだが、何を準備したらいいか分からずお母様に相談しようと思っていたところである。
「お前――――ダンスは出来るのか?」
「――――へ?ダンス…?」
私はサンドラ様から“ダンス”と言われ…一瞬固まった!
「――――…た…嗜む…ていど…?」
そして、ガチガチに緊張しなからそう答えるので手一杯だった!
「その顔は…忘れてたって顔だな?少しは出来るのか?」
少し――――…本当に少しなら…お兄様相手に教えてもらった!やっと形になったと…最近誉められたが…素人に毛が生えたていどである。