❇️片暉の残照❇️
第13章 初めての晩餐会
足を進め――――テラスの奥へと先導する執事に…素直に従いついていくが…
暗いテラスがなんだか華やかな会場とは対照的で…つい進める足の幅が小さくなる。
「お嬢様――――テラスは寒いので…お早めに」
キロも警戒しているのかその場を早く出ることを進める――――。
「――――まぁ…そんなこと言わず……」
「ぐぁ!?」
一瞬――――何が起きたのか分からず、後ろを振り向くと!
いい声の執事が、後ろからキロの首に腕を回し――――きつく締め上げている姿が目に飛び込んできた!
「キロ!?」
「!?お嬢…様…?」
私もキロも何が起きたのか理解できず――――その状態に驚き声もでない!
「おとなしく――――してろ」
キロを助けようと駆け寄ろうとすると――――
後ろから声がし――――ハッと、思った瞬間に首の後ろに強い痛みが走った!
「テイス様――――…!」
キロの私を呼ぶ声が聞こえ…るが…
目の前が…チカチカとなにかが弾け…視点が揺さぶられる…
そして――――何も聞こえなくなった…