❇️片暉の残照❇️
第14章 赤い魔の手
「どういう…意味ですか?」
サンドラ様は俺をまっすぐ見つめ再びニヤリと笑う。
「だいたい…予想はしていた――――確信になったのは…昼のお茶会だな」
俺は冷静を装いサンドラ様の瞳を見つめ返した。
サンドラ様の瞳は美しい…濃い黄金色たで暗い地下の牢獄にいるのに、太陽の光を見ているような感覚になる。
「――――黄金色…私はその色が羨ましくて…仕方なかった…」
その瞳を見ていると――――…その瞳や髪の色に恋い焦がれ…悪魔と契約した…主の姿を思い浮かべてしまう。
「は?羨ましいって……お前は王にでも憧れていたのか?」
黄金色…イコール…“王”の証――――…
そんなことは…分かっているし、そんな恐れ多い事など思ったことはない…
だが、
主は――――…
夢を見たのだ…。