❇️片暉の残照❇️
第16章 子守唄とバラの秘密
ポルギは動揺しつつも…目の前の少女を抱き抱え――――ベッドへと移した。
「ん~…、おとぅ…さぁ…ん……?へへへ…」
「テイス…様…?」
体が動いたことにより…うっすら目を開け…寝言を言い…変な笑い方をした…と、
その時…少しだけ見開けた――――左目の…輝かしい黄金色の瞳にポルギは更に驚いた!
「――――その…瞳…は…」
ポルギは寝ぼけて頬笑むテイスをベッドに寝かせると――――…心臓を押え…距離を取った――――。
「か…彼女は……テイス様は………な、なんて…事だと…」
ポルギはベッドでスヤスヤ寝ているテイスを再び見つめ――――「あぁ…貴女は…貴女と…言うひとは…」と…
涙を浮かべた。
そして――――…流れそうな涙をグッとこらえ……
テイスの部屋を後にした――――。