❇️片暉の残照❇️
第17章 両親会議
「いや――――…ハジロ公爵も聞いていると思うが…
晩餐会の事は…我が王族――――それも王位継承者サンドラが関わっていた…
成人したばかりのテイス嬢は巻き込まれた上に…髪や…誘拐騒ぎまで――――」
王は、どんどん顔色が悪くなるローラを気遣いながらも…話を進めいてく。
当日は何も知らされなかったハジロ公爵と婦人だったが、後日テイスが倒れた敬意を聞き…卒倒し、実の両親のようにテイスを叱り抱き締めたと言う。
その時、婦人のローラは驚きのあまり一瞬気を失いかけたらしい。
「は…はい――――…当時の様子をテイスから聞き…胸が張り裂けそうでございました。
しかも――――犯人は…誘拐後…テイスを手込めにし…子を生ませる…と……」
ハジロ公爵は言葉に詰り…拳を握りしめた。
「うむ――――…私もサンドラから犯人の動機を聞き…怒りで震え上がったよ…」