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❇️片暉の残照❇️

第18章 疑念の春


「なぁ…レミ様って――――レンティス王の元婚約者って知っていたか?」


メルトは一息つこうと紅茶の準備をしながらロミにレンティス王とレミの事を聞いた。


「――――あ…え?…――――いや…知らない」


ロミの詰まった言い方にメルトは「しまった…」と、心のなかで失言を悔いた。



「あ~…ごめん……忘れてくれ」


「いや、無理だろ――――、は?あの人…レンティス王の?いつ?」


一度口から吐いた言葉は飲み込めないと言うが…身を持って思ったメルトは…質問攻めに観念した。


「――――頼むから…ここだけの話しにしてくれ…」


「誰が言うかよ!」


メルトは紅茶をロミに差し出し「まず、落ち着こう」と、着席を促した。


その後、レミとレンティス王との婚約破棄の流れを説明した。



「――――後継者が見込めないと分かって…婚約解除…し、前妻が事故で亡くなったタイミングで我が家の後妻に選ばれた…?」



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