
❇️片暉の残照❇️
第22章 香油と裏切り者
「はい、昔は良く作っていたんです。木の実本来の甘さですからスッキリしていると思いますよ?」
ニコルが人数分のスプーンとゼリーをテーブルに並べると、皆さん紅茶より先にゼリーに手が伸びた。
「――――ん、上手い!やるなぁ~テイス」
「本当だ、テイスはま料理の腕が上がったね」
「へへへ///そうでしょうか?」
私が照れながら笑うと、皆さん顔を合わせて笑いだした。
「そうだ――――!明日のお茶会、お前も来いよ!あの女(め)キツネとその子キツネと話していると気が滅入るからな!」
――――お茶会?
すると、ロミ様とお兄様の顔色が変わった。
「サンドラ様…それは――――…」
