❇️片暉の残照❇️
第23章 女帝のお茶会
「確かに――――…ネールの瞳は“青”だけど…王族の血は引き継がれる…この子の子供は立派な“王色”の子に間違いないと…私は信じているの…もし――――“王色”じゃないとしても…“王色撤廃派”の抗議で……未来はど~なるか分からないもの…ね?」
レミ様の発言で場が再び凍りつく!
――――“王色撤廃派”…
数年前から公に撤廃活動していたが、1ヶ月前から――――パタリと活動を聞かなくなった!
代表であるコレジバ家の落位問題があったからである!
――――“王色撤廃派”がいま出てくるのかしら?
まてよ?今――――“王色撤廃”の運動が進めば…民が“王色”への崇拝を止めたのなら……王の後継者は…完璧な“王色”じゃなくてもよくなる!
そうなると、カロイ王弟殿下でも…よくなる?
恐ろしい考えが頭をよぎった瞬間――――テラスに強目の風が吹いた!
ブワッと庭の花びらが宙に舞い…庭園際に座っていた私たちの頭上を幻想的に彩った!
そして――――…一枚の花びらが、私のアイスティーの中に入った。
すると――――…その花びらが…一瞬にして“紫”と変色した…。
「――――紫…?」
その一瞬を見ていた私は…何か――――…
引っ掛かり…花びらを見つめた…。