❇️片暉の残照❇️
第24章 王位継承者
「ポルギが何故――――…」
いきなり現れたポルギさんにレミ様も動揺していた。
「大臣――――…この…お茶を皆様に飲ませる…意味を教えていただけないだろうか?」
その声に――――…皆が振り替える!
そこには、美しい黄金の髪をなびかせ――――…従者を連れて立つレンティス王がいた!
レンティス王の姿に――――皆が一斉に席をたち膝をつき頭を下げた!
「なっ――――なんのことだか…」
大臣はテーブルから離れるとお茶から自分を遠ざけながら、王に頭を下げていた。
「よい、頭を上げよ……。
メルト――――君のお茶を借りてもいいかな?」
そう言うと、レンティス王は胸に刺してある“ティアラ”の花びらを一枚の取ると――――…
お兄様の紅茶の中に落とした。
すると、薄ピンクの花びらが…紫へと変貌した。
「!これは――――…」
「危なかったね、この紅茶には…少量だが人を惑わす毒が入っているみたいだ…」
レンティス王は花びらを持ち上げると、変色したバラの花びらを大臣に見せる。
「///キャァァァ!なっ――――なんて事!私たちは“毒”を飲まさせる所だったの!?ヤダ!怖いお母様!」
“毒”と聞いてネール様は自分の目の前にあった紅茶を床に投げ捨てた!
突然の王の登場に大臣もレミ様の顔がひきつる!