❇️片暉の残照❇️
第5章 お茶会と宝物
それから、頻繁に厨房に通い私のレシピをリゲルバ料理長がお茶会用にアレンジしてくれた。
そして、やっと当日を迎える日となったのだ。
「奥様、お嬢様――――ここに要らしたんですね?」
準備を見ていた私たちの元にリゲルバさんが声をかけてくれた。
「あら、リゲルバ料理長――――厨房は大丈夫なの?」
お母様がなにやら嬉しそうなリゲルバさんの様子を見て慌ただしいであろう厨房を心配する。
「大丈夫でございますよ、公爵邸のスタッフは出来る子ばかりですもの…って、サロンの気温や湿度――――…今日の色合いを確かめに来ただけですから、すぐに戻りますわ」
リゲルバさんはサロンの全体的な雰囲気やサロンから見える景色などを確認していた。
「///今日の――――色合い…って…」
私は真剣に全体を見つめるリゲルバさんに釘付けになる。