❇️片暉の残照❇️
第5章 お茶会と宝物
「!あら――――……///“一石二鳥”だなんて初めて言われましたわ!斬新でございます。人と違う私をどうぞご理解くださいませ」
リゲルバ料理長は深々と頭を下げると膝を曲げ私の目線に合わせ手をさしのべてくれた。
その瞳は、まっすぐ私を見つめ――――…その奥には折れないしっかりとした芯があるかのようだった。
私は“人と違う”と言う言葉にビクッと反応したが――――…その芯の頑丈そうなリゲルバさんがかっこよく見えた。
私だって……“人とは違う”けど……こんな…堂々とできない…。
私は左目をベールでスッと隠し…リゲルバさんの手を取った。
「理解も…何も―――…///私だって…………
私もリゲルバ料理長のように強くなれますか?
貴方は、カッコいいです――――素敵です…私は、貴女をもっと理解したいです!」
リゲルバさんは私の手の甲にチュッと唇を落とすと「///うれしいです。ようこそハジロ公爵王都邸へ…」と、微笑んでくれた。
その様子を見ていたお母様が再び私を抱き締め頭を撫でてくれた。