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❇️片暉の残照❇️

第5章 お茶会と宝物


「本日は―――略式的ですが、お茶会にご参加ありがとうございます。

本日は初秋にあったお茶のラインナップと軽食を用意いたしました。

交流の場のお供にお召し上がりください。

それと、本日ハジロ公爵家に娘を向かいいれる運びとなりましたことを、お二人に紹介したくこの場をお借りいたします。

さ、テイス――――」



お母様の挨拶で始まったお茶会で、私は初めて挨拶をすることとなった。


緊張して口からで心臓が出るかと思ったが――――…それよりも…二人の視線が私の左目眼帯を隠すベールに集まっていることに気がつく。



「え――――…えっと///――――テイス・ハジロと申します。よろしくお願いいたします」


無難な挨拶をしドレスを摘み礼をする。


拍手が聞こえホッとした。


「テイス、頑張りましたね――――…さ、一緒に席に…」


お母様は私の左目のベールを直すと、微笑み――――二人に向き合う。


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