❇️片暉の残照❇️
第5章 お茶会と宝物
「すみません――――…幼い頃の傷なので…完治はしているのですが、傷が深く人前で眼帯を取る勇気は――――…ないのです」
嘘――――である…。
しかし、右目と色の違うこの瞳を曝すわけには――――…行かない。
「そうなの――――…王都には腕の言い医者が沢山いるから…諦めないで」
「///はい、ミーナ様…お気遣いありがとうございます」
二人はお母様と本当に仲がいいみたいで、気さくに話してくれ、緊張は徐々にほぐれていった。
「そうそう、少し噂になっていたのよ?」
和やかに話しが進み、笑い話――――と、噂が話題に上がった。
「メルト様がとうとうご婚約かって!」
「///あら!そんな噂がたっていたの?」
お母様は驚きその話を始めたキャサリン様を見た!
「テイスちゃんを見かけた者の早とちりから出た話しだけど――――貴族街では凄いスピードで広まったわね!」
「///私の…せいですか?」
私はお兄様に、申し訳なくてお母様に頭を下げた!
「フフフ――――本当はそれでも良かったんだけどね!でも、テイスはまだ、成人していないし…行き遅れのメルトには勿体ないわ!」
「お母様!?」
私は、そんな考えがあったなんて知らずビックリしてしまった。