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溺れるまでしたい

第5章 本当の気持ち


「ねぇ、アユどーしたの?」


次の日の休み時間、亜美は不思議そうにあたしを覗き込んだ。


「え?」

「なんか、ずーっと今日はボーッとしてる」

「そう?」

「そうだよ。エッチしたそうな顔してる」

「えっ、ちょっと、なに?」


クスクス笑う亜美は頬を緩めたままさらにあたしを見た。


「タケルに聞いたよ。あゆ、傑と屋上でエッチしてたって」

「ちょっと亜美っ、」


思わずあたしは声をあげてあたりを見渡してしまった。

そんなあたしに亜美は更にクスクスと笑い出す。


「ねぇ、してたんでしょ?」

「う、うん…」

「気持ち良かった?」

「うん」

「もっとしたいって顔してる」

「もぉ亜美ってば、」

「だって、したいでしょ?」

「ねぇ、亜美はさタケルくんと付き合ってるの?」

「ううん。セフレだもん」

「それでいーの?」

「だって、身体の相性がいいだけだからねー。それに気持ちよかったらいいし」

「そー言うものなの?」

「したい時にして何が悪いの?」

「そっか。妊娠したらどーしようって思う時ある」

「そんなの薬飲めばいーじゃん。あたしのあげるよ。やっぱアユも中出ししてんだ」


そう言って面白そうに亜美は笑いながらカバンの中から何錠かの薬をだし、あたしに渡してきた。

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