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子犬、拾いました!

第10章 陽太の異変!?

「陽太… 好きだよ おやすみ」

「? 最近どうしたの? 俺も好きだよ」


そうじゃないよ… 陽太…。


「陽太、話良い?」

「? どした?」

「陽太さ、家出て行こうとしてる? 最近、バイトですごくお金稼いでるよね」

「!? 待って! 何でそんなことになったの? 俺はずっと瑠菜と一緒にいたいよ! 瑠菜に言われる限り、出て行く気なんて微塵もないから!」

「本当?」

「本当だよ!!」


何だか私の思い違いのようだった。


「でもさ、彼女の家で暮らすのって嫌だったんじゃないの?」

「…俺、そんなこと言ってないでしょ」


そう言えばそうだ…。


「じゃあ、何で、最近バイトばかりしてるの?」

「あー、それな。 えーと… お前に婚約指輪買おうと思ったんだよ。 やっぱさ、結婚したいと思うし、それなりの誠意ってあるじゃん?」

「この生活が嫌になったんじゃなくて?」

「…何でそうなるの…  不安にさせた俺も悪いけどさ、俺は瑠菜が好きだしさ、それなりの誠意を見せなきゃ、幸太さんにも怒られるじゃん? だから必死になったんだよ…」


真っ赤な顔で首を掻いている陽太。



「陽太、大好き!!」


思わず抱きついた。


「わあっと、なんだよいきなり…。  えっと、その…  俺の方が好きだよ」


きつく抱き締めてくれて、ようやく安心できた。 陽太の気持ちは私から離れていたんじゃなかった。 

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