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オレの創造者

第6章 奇跡

 「私にあなたを刻んで?」

 こんな大胆なセリフを、私が言うなんて。
 私から誘うなんて。これも奇跡ね。

 だけど、私がつくりだした彼なら、断らないと予感がしたの。
 夢ならなおさら。。

 憂いをもった深い瞳、見つめあいながら甘いキスが始まる。

 「好きだ」

 彼に言われて心が跳ねる。
 思い描いていたよりもずっと彼は、たくましくて優しくて。

 彼の動作も言葉も、この世界に馴染んでいて、なんにも違和感がない。

 お互いの心音を確かめて。

 彼が何者であっても、今はふたりだけの世界。

*** ( 彼女side // )

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