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学校の七不思議

第7章 【B】

「ユキちゃん」


 その時、背後からカレンちゃんの声がした。


「カレンちゃん……!」


 私はカレンちゃんの腕にしがみついた。


「助けて、カレンちゃん! 変な人がっ……」

「紹介するね、ユキちゃん。この人がカレンのママよ」

「……えっ……」

「カレンを一番に愛してくれる、自慢のママよ」


 カレンちゃんはそう言うと、私の手を振り払い、カレンちゃんのお母さんに寄り添った。


「ああ、カレン……心配したわ。怪我はない?」

「大丈夫よ、ママ」


 カレンちゃんのお母さんは、カレンちゃんの頭を優しく撫でる。


 私はもうわけがわからなかった。
 さっきカレンちゃんのお母さんの話では、カレンちゃんは車に轢かれて死んでしまったって言ってたのに……。



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