
身体を重ねても、想いはズレたまま
第3章 第3章 店外デート
しばらくして、こんなことを聞いた。
「あのとき、どうしてすぐに帰らなかったの?」
「んー、だって、プレイに満足してなかったみたいなのに、無理にしようとしなかったし。
そのあとのおしゃべりも楽しかったから。
ふつう、あんなあとで、笑わせようとなんかしないよ」
確かにあのときのプレイは不満だったが、折角の時間、彼女とのおしゃべりを楽しもうと思ったのは事実だ。
「あと、なんで携帯電話の番号教えてくれたの?」
「何度も指名したあとで、ようやく聞いてくれたでしょ。
すぐ聞いてこなかったから。
途中からは、そろそろ聞けよと思ったけどね」
「じゃあ、外で会って遊ぶようになったのは?」
「番号知ってから、すぐかけてくると思ったけど、かけてこなかったでしょ。
あれ、よかったなあ。
それに、楽しかったから。
もっと一緒にいたいと思ったんだよね」
こんなことを言われたら、好きになるのも当たり前だ。
