りさと3人のDoctors
第59章 勉強も治療もがんばるりさ
_____数日後
今日は、学校から帰って家にひとりだったりさは、さっさと食事とお風呂を済ませてしまい、ずーっと部屋にこもって勉強していた。
「リアカー無きK村…、リチウムが赤で、ナトリウムが黄色で…、ケホッ。」
コンコンコン___
ガチャッ___
「お、りさ勉強してた?」
化学の語呂合わせを覚えていると、仕事から帰ってきた蓮がりさの様子を見にやってきた。
「にぃにおかえり。化学の語呂覚えてたの。」
「どれ〜?あ〜、炎色反応か!なつかしいな。にぃにもよく語呂で覚えてたよ。」
「ほんと?でも、なんか語呂に引っ張られて結局わかんなくなっちゃう時があって…。」
「わかるわかる〜。なんかさ、KとかCaとかあれ?どっち?ってなるよね。」
「そうそう。それで、結局また普通にカリウムはこう、カルシウムはこう、とかって確認するの。」
「ははっ。みんな一緒だな〜。」
ひとりで息が詰まりそうな勉強も、こうして蓮が少し話してくれるだけで、りさはほっと一息つくことができたようだった。