
りさと3人のDoctors
第76章 医者の卵
「本日からお世話になります。研修医の白鳥りさです。よろしくお願いします!」
大学を卒業して、今日からいよいよ研修医。
白衣を見に纏って、"研修医 白鳥りさ"と書かれた名札をつける。
研修は2年間。
この期間に様々な診療科を経験して専門分野を決める。
そんな研修最初の科目は外科。
そして、研修先の病院はもちろんノワール国際病院。
元気よく挨拶したりさの視線の先には、蒼と豪が立ってる。
(うぅ…、先生と豪先生にすごく見られてる気がする。でも、研修なんだから。家族なんて関係ないよね。気にしない気にしない!)
医局長「では、白鳥先生の指導医は五条先生なので、ここからは五条先生と動くように。」
五条「白鳥先生、よろしくね。」
「はい!よろしくお願いします!」
五条「たしか君って、小野寺先生のとこの子だよね?」
(え?苗字が違うのに、もう知ってるの?もしかして、先生と豪先生が言ったのかな…?)
りさは先生たちに育ててもらったことを隠すつもりだった。
研修の身で特別待遇されるのも嫌だから。
それに、こんな医者の卵が優秀な先生たちの身内だなんて、なんとなく申し訳なかったから。
チラッと蒼と豪の方を見ると、2人ともニコニコしてる。
「はい、そうです…。でも、そういうのは関係なく一生懸命頑張りますので、ご指導よろしくお願いします!」
五条「ははっ。もちろんだよ。研修医とて、君はもう医者だから。ビシ!バシ!行くからね。」
「は、はい!」
