りさと3人のDoctors
第12章 手術
その夜、りさは痛みで目を覚ました。
手術の後、看護師からもらっていた痛み止めを飲んだものの痛みは引かず、朝まで眠れずにいた。
コンコンコン___
「りさ?どうした?」
朝になって、蒼がりさのところにやって来た。
「先生…痛い…」
ベッドでうずくまるりさの目にはクマができていて、明らかに眠れてないのがわかる。
「りさ寝てないだろ?もしかして夜ずっと痛かったの?薬は?飲んだ?」
りさはうなずきながら、ぽろぽろと涙を流した。
「なんでもっと早く先生呼ばなかったの。ちょっと待ってな、大丈夫だから。」
と蒼が蓮に連絡を入れると、蓮はすぐに来てくれた。
「蓮、急にごめん。りさ、夜もずっと痛かったみたいで眠れてないんだ。薬は飲んだって。」
「わかった。りさ、しんどかったね。すぐ楽になるからちょっとチクってさせてね。」
と言って、蓮はりさに鎮静剤を投与する。
「んん"っ…っ…」
「りさ〜?これからぼ〜っとしてくるけど大丈夫だからね。眠くなったらそのまま寝ちゃっていいよ。」
そして鎮静剤が効き出すと、りさはウトウトと眠りにつき、その間に蓮は傷口の確認を済ませた。
「うん、大丈夫。炎症も起こしてないし、出血も止まってきてるから問題ないよ。ちょっと痛みが強く出ちゃっただけかな。」
「そうか。ありがとな、蓮。」
「蒼兄。これが終わったら、りさ、家でゆっくりさせてあげないとね。最近、りさの笑顔見てない気がする。」
「そうだよな…。」
と、2人はしばらくの間、りさの寝顔を見つめた。