りさと3人のDoctors
第16章 治療のはじまり
コンコンコン___
「はい…」
「まだ起きてたか。」
「豪先生…」
りさの部屋にきた豪は、りさの隣に腰掛けると、そっとりさの手をとって握った。
「りさ、大丈夫か?今日のつらかったか?」
クールな顔して、その声や手は優しく包み込んでくれる。
りさはまた涙を流した。
「痛かった…。まだちょっとだけヒリヒリするし、あんなのこれから毎週するなんて…。」
「そうだな…。最初はつらいかもな。でも、頑張れば段々痛みはなくなるから、むしろ…いや、まぁそれまでは少しずつ頑張るしかないな。」
「うん…。やらなきゃいけないのはわかってる。わたしのためなんだもんね…。」
「りさ、疲れただろ?もう横になりな。」
「うん…。豪先生、寝るまでこのまま手繋いでて…。」
りさが甘えるのは不安な時やつらい時。
それにしても、豪に甘えるなんて珍しいのでよっぽどなのだろう。
豪はりさが眠るまで、手を握って頭を撫でていた。