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風に吹かれて2

第38章 手つなごぉ

この頃にはすっかり完成している5人のバランスの良さ。
奇跡のようだなぁ、と見れば見る程思いました。
5人で居るからこその安心感ね。
懐かしい。



まず我が推しの青君ですが、本当に喋らない(笑)。
黙って穏やかに自分以外の人達の話、全体がどう進んでいるのかを見守ってるんだよね。
でも、ちゃんと参加してるの。

カメラはどうしても喋ってる人を抜くから、青君の頭しか映ってなかったりする部分も多いんだけれども(笑)、その頭の動きを見ると、話してる人の方に毎回顔を向けて傾聴してるのがわかるのです。

で、喋らないのに、会話の勢いで零れそうになったメンバーの発言とかはフォローしてあげてる。
それがなんか、見てて涙が出そうになるのね。
4人も青君がそうやって参加してることを勿論わかってるし。



この企画で面白いのは、最初、いつもスタジオでやってるように赤君が回す流れで進むんだけど、序盤ですぐに松子さんが主導権を握って会話をリードしちゃうんだよね。
楽屋の主だし、ホステス役を買って出たのか、女装の方々に特有なサービス精神なんだろうなと思うけど。

ここで赤君が無理に回そうとしないでスッと引くのも流石の見極めで。

ほんでどうなるか、というと。
やっぱり松子さんは自他ともに認めるお喋りが上手な方だし、自虐ネタでTVショーを盛り上げる方向に行くのね。

で。

秀逸だったのが、松子さんがどうすれば恋人が出来るのか、って話の時に、前の人とどうして別れたの? って青君が尋ねるところ。
ああ、この人は本当に昔から純粋で、物事の本質がわかる人なんだなぁ、って( ;∀;)



ただの想像だけど、実際、当時の松子さんの願いだったんだろうなと思う。
誰だって他人と心を通わせて親密な関係を持ちたいし、愛を分かち合いたいんだから切実な問題だよね。

その切実さを見せないでネタにするのが松子さんの芸なんだろうけども、青君は本質をちゃんと見抜いてる。
だから、なんで別れたの? って言葉が素直に出たんだろうなぁ。
本当に相談に乗ってるのよ。

むしろ問われた松子さんの方が困っちゃって、カメラがあるところで本当のことなんか言えないし、相手も居るし……って感じに言葉を濁すのが素で凄くイイ。

隠すためにベラベラ喋ってる、とその後でも言ってるし、自分の一番深いとこは絶対見せたくないんだろうなぁ(笑)。

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