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風に吹かれて2

第23章 夏の終わりに想うこと

幸い感染してしまったスタッフは重症化せず復帰出来て、濃厚接触者になってしまったスタッフも全員陰性でした。

良かった、良かった。



しかしアレですね。
実際に身近で発生してみると、これは本当に人間関係を分断するね。

感染した人だって望んでそうなったわけではないし、濃厚接触者にしたって会社の中でのことなんだから悪いことをしたわけじゃないんですが。

雰囲気が一気に悪くなってしまい、えらい疲れましたよ。
いやもう、視線が怖いのなんのって。
感染した後に居たたまれずに退職する人が多い、って話もわかるわ~。



私も同居家族がいるし、それまでもニュースはしっかり把握しておこうと努めてはいたのですが、最近はもうネットニュース見るとげんなりしちゃって。

本当に大切なことなら必ず耳に入るだろう、と開き直って、この頃は意識して情報を遮断しています。

だもんでブログやSNSなんかも見るアカウントが本当に減ってしまいました。

自分でも何度かエッセイを書こうとしたんですが、読んだ人がショックを受けたり、傷ついたり、不快になるんじゃないかと気になって。
結局、控えてました。

やれやれ(2回目)。



ようやく落ち着いてきたので、気持ちを切り替えるのに今日は久しぶりに海までドライブしたんです。
いやぁ、贅沢な時間でした。

晩夏の時期、午後2時くらいに海へ行くと、色がね、凄く綺麗なんですよ。

紺碧の海と砕ける波の白。
高くなった空に走る飛行機雲がどんどん滲んでいくのを、ひたすらボーッと見てきました。

潮風がモヤモヤを全部吹き飛ばしてくれる感じで。

あまりの心地良さに、こんなに平穏ならもう十分だよ、と思ったわ~。
なんて完璧な午後だろう、私はこれ以上望むことはありません、って。

青君は海に出てるかな。
だといいな。
こんな気持ちの良い場所で風に吹かれて、大好きな人を想ってる自分て、本当に幸せで有難いなぁ、と。



今時はね、みんなストレス溜まってるし、不安だし、淋しいし。
何かを言えば必ず非難や批判、嘲笑が出てくるけどね。

悪いことばかりワザワザ自分から見に行くのも、思い切って一人きりでどこかに出かけたり、何かに集中するのも同じ時間の過ごし方だものね。

自分で選べるんだから、決めるチカラを放棄してはダメだなぁ。

と、そんなことを想った夏の終わりです。




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